略して「まいボコ」です。

 

NHKで絶賛放送中の「いだてん」で「天狗党」の登場に度肝を抜かれた人は少なくないはず。

明治にこんなにぶっ飛んだグループが存在していたとは!

明治のイメージが少し変わった瞬間でもありました。

 

タイトルの由来となった「蛮カラ奇旅行」は主人公が軽蔑するハイカラの元凶、西洋人を殴りに旅に出た先で

舞姫のエリスにそっくりな境遇の女性に同情し、女性を捨てた日本人男性をボコボコにしてやろうと決意。

すったもんだの結果、仲間になったアフリカ人と世界統一を目指すというトンでも小説らしいのですが

著者のツッコミが素晴らしくてものすごく面白そう!

 

「蛮カラ奇旅行」だけでなく、紹介されてる本は現代ではまったく知られていません。

けれど明治の人たちがこの手の小説を楽しんで読んでいたのは間違いありません。

今、ライト文芸や新文芸なるジャンルが確立していますが明治の時代にもエンタメ小説が数多く誕生していたのです。

 

この本で紹介されている本の多くは国立国会図書館デジタルコレクションで無料で読むことができます。

150年近く前の小説を現代のツールで読んでみるのもまた一興です。

「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本
山下 泰平/著
柏書房
1,980円(税込)