「これが、私たちの本性だ」
どんなに社会が成熟しようとも、人間である以上、不完全であり不都合な存在であることからは逃れられない。
また、社会の仕組みが整えば整うほどに、その仕組みについていくだけの「知識」が必要になる。それを手にしているものと、そうでないものとの差が、いわゆる「格差」となって、様々な不安を煽っているのが、「現代社会」のありようといっても過言ではないだろう。
つまり「無知」であることによって、社会の構造からはみ出てしまい、結果として周囲に「バカ」と見られてしまう行動をとってしまうのもまた、人間の「本性」というものであろう。
成熟した社会の中、「美しく見えるもの」「きれいに見えるもの」「華やかに見えるもの」にスポットがあたる一方で、そんな「きれいごと」の中にある「本質」は、目に映らなくなってしまう。
本書は、『言ってはいけない』にて、触れるべきでない不都合な真実の存在に光を当てた著者による、「無知」であるということの危険性を説いた、新たなる「提言」である。