毎年この時期になるとたくさんの種類の占いの本が入荷してきます。
占いの本の売れ行きのピークは11月ごろから年明けまで。
TV番組の影響もあって占いの本はとても人気です。
その中でも人気の占い師の一人が石井ゆかりさん。ベストセラーになった『12星座』シリーズは自らを「ライター」と名乗る石井さんの鮮やかな文体が魅力のひとつです。文章からこんなにパワーをもらえる占いの本がいままであったでしょうか。
ではその石井さんの文章力はどこから生まれたのか。それはやはり読書からだと思います。
この『星占い的思考』には多くの作家の文章が登場します。ヘミングウェイ、シェイクスピア、開高健、幸田文、テッド・チャン・・・。文学というフィルターを通すと星占いがこうも多弁になるのかと驚きます。そしてとても面白い読み物になります。
この本はもともと『群像』という文芸誌で連載された文章をまとめたもので、占いに関心のあまりない読者がターゲットになっています。
実際、占いに懐疑的な人もいると思います。実際私自身も占いには興味が薄い方です。でもギリシア神話だったり星座のものがたりは大好きだったりします。つまりターゲットど真ん中なわけです。
まず自分の星座からチェック。すると「『占いが当たっていない』という抗議や反論を受けることがたまにあったのだが、その多くは牡羊座の人々からだった。」という文章が。思わずギクリとなります。もしかして当たってるのかも!
こうやって人は占いにはまってくのかもしれません。