Make sense!
トッププロによるポーカーの指南書
今、日本でもポーカーが大流行していることはご存じでしょうか。
配られた5枚の手札で役をつくる伝統的なポーカーではなく、現在世界的なスタンダードになっているのは「テキサス・ホールデム」というルールです。テキサス・ホールデムでは、配られた2枚のカード(ハンドカード)と場に公開される5枚のコミュニティカードの計7枚のうち5枚を使って役をつくっていきます。コミュニティカードは段階的に公開されるため局面ごとに心理戦が発生し、その高い競技性とエンターテイメント性が大きな魅力につながっています。
本書ではポーカーの基礎から上級者と渡り合えるまでの戦略・テクニックを学ぶことができます。
著者である世界のヨコサワ氏は、プロプレイヤーとして世界大会でも優勝している猛者中の猛者。Youtubeのチャンネルは、初心者にもわかりやすいように落とし込まれたロジックと軽妙な語り口で絶大な人気を得ており、ポーカーの布教・啓蒙にも大きな役割を果たしています。
どのようなハンドカードでどのようなポジションのとき、どのようなアクションをとるのか。正解がひとつとは限らないのがポーカーというゲームです(現代では「GTO」とよばれる「ひとつの正解」があるといわれていますが)。特に「エクスプロイト」とよばれる相手のスキをつく戦略については、人読みの要素が大きく、プレイヤーによって考え方は千差万別といえます。実際、エクスプロイトの中身まで言及した指南書は少ないそうです。本書ではトッププロであるヨコサワ氏の視点から、プレイヤーを4つの類型に分け、それぞれの対処法を伝授してくれます。
とはいえ、最も大切なのはゲームをする上でのマナーやメンタリティ。本書でも一番最初に書かれています。他のプレイヤーやディーラーをリスペクトし、楽しませることが肝要。ひいてはそれが、自分が楽しむことにつながるのだとヨコサワ氏は語ります。
ルールを覚えるのは一瞬、といわれるテキサス・ホールデム。敷居は低いが奥は深い、一生遊べるゲームです。未経験の方は本書を読んで始められてはいかがでしょうか。