いまや国内の子どもの数よりもペットの数の方が多いとされている時代。テレビでもペット・動物特集が組まれたり、動画サイトでペットの動画やチャンネルが人気を得たりし、それを見た人が「かわいいからほしい」と考え、さらにペット需要は増え続けています。
しかし、いざ飼い始めた「後」の手間やコストといったリスクを考えず、後になって思っていたのと違ったと手放したり、多頭飼育による崩壊を招いたりするケースも実際に数多くあります。人間よりも小さい体でまるでおもちゃのようですが、れっきとした命であり、人間と同様トイレは必要だし、ご飯も都度買う必要がある、怪我や病気となれば病院へ連れて行く必要があります。また、子どもにしつけが必要であるのと同じようにペット、特に犬などは小さい内のしつけが重要ですが、人間と違い人の言葉は喋れません。意思疎通の点で言えば子どもよりもハードルは高いとも言えます。その事を理解し覚悟した上で飼いはじめなければなりません。
この本ではドッグトレーナーであり保護活動もしている著者が、特に犬を飼いはじめる際のリスク面や知っておくべき事、いざ飼うとなった時のブリーダーの見方やしつけの重要さなどを実際の経験から分かりやすく紹介してくれています。犬をはじめペットを飼いたいと前のめりになっている人ほどこの本を手に取り、一度冷静になってきちんと考えた上でペットを家族として迎え入れる覚悟への一助になると思います。