国土の7割を占め、気候や自然のみならず、古から人々の暮らしと文化に多大な影響を及ぼしてきた日本の山々。
石塚 真一 箸/小学館
576円
山をこよなく愛し、北アルプスの山中で暮らしながら山岳救助活動をする青年の物語。いとも簡単に人の命を奪う容赦のない山の一面を描きつつ、同時に山の素晴らしさや登山の魅力を見事に表現しています。この作品を読むだけでも人はなぜ山を登るのか、その理由の一端を知ることができるはずです。
伊藤 正一 箸/山と渓谷社
968円
戦後間もないころ、日本最後の秘境と呼ばれる黒部源流を舞台に、廃屋同然の山小屋の再建を志す著者と、その山小屋に住みついていた山賊と呼ばれる男たちとの出会いと交流を描いたノンフィクション。まだ装備も環境も整っていない時代の、山と共に生きるということの本当の意味を書き綴った傑作。
小倉 美惠子 箸/新潮社
605円
実家の土倉にあったオオカミの護符に興味を持った著者。調べていくうちに自らの育った地に、霊山・御岳山をルーツとし、オオカミを守り神と崇める信仰が今もひっそりと根付いている事、そしてそれを知らずに生きてきた自分自身に気づく。発展とともに自然を敬う心と土着の文化を失いつつある現代人が一読すべき本。
新田 次郎 箸/文藝春秋
836円
明治時代、日本地図完成の為に未踏峰と言われた剱岳の登頂に挑んだ、柴崎芳太郎ら測量隊。信仰から山に入ることに反発する地元住人、重い機材と岩だらけの尾根、悪天候に雪崩、同じく初登頂を狙う日本山岳会の影。幾多の障害を越えついに山頂にたどり着いた測量隊だが、そこで待ち受けていたものとは―。
鈴木 正崇 箸/中央公論新社
968円
個性豊かな山々に恵まれた日本人の精神文化の根底には、山への畏敬の念が息づく。本書は山岳信仰の歴史をたどりつつ、修験道の成立と展開、登拝の民衆化と女人禁制を解説。さらに八つの霊山の信仰と祭祀、神仏分離後の状況までを詳解する。長年、山岳修験研究に携わってきた著者による決定版。
太宰 治 箸/岩波書店
704円
表題作『富嶽百景』は、明治13年秋に富士の名所と名高い御坂峠に滞在した太宰自身の約3か月間の随筆です。峠の茶屋がら見えるいかにもとした富士の姿に、「風呂屋のペンキ画のよう」と嫌悪さえしていた「私」が、いつしか全幅の信頼を置くというほど頼もしさを感じるに至るまでを、何気ない出来事や人との関わりをまじえて語っています。
徳久球雄 石井光造 武内正 箸/三省堂
6600円
日本全国いたるところの山の名前を、標高・所在地等の基本データとともに収録。その掲載数は25,000項目。日本に山がいつくあるかははっきりしないそうですが、25,000カ所といえば、郵便局や大手の某コンビニよりも多いことになります。山が多い日本とは言え、圧巻の数です。
石川直樹 著 松田素子 構成・編集/アリス館
1540円
当時世界最年少で7大陸最高峰の登頂を果たした写真家・石川直樹氏が、自らの原点という富士山登頂の様子を写した写真絵本。登るにつれ姿を変えていく富士山からの景色が、ページいっぱいに広がって迫力満点です。「遠くから眺めているだけでは分からない、登ってみて初めて気づくことがある」富士山の魅力を伝えるだけでなく、子供たちの冒険心をくすぐる本です。
柳田 国男 箸/新潮社
473円
遠野地方につたわる信仰や怪綺談などを集めた民間伝承集の言わずと知れた名著。遠野地方は東北・北上山地に位置する山里で、登場する逸話の多くも自然や動物に関わるものです。かつての人びとが山の危険や恵みに対してどのように畏敬し、接してきたか。それをを窺い知るにこの上ない助けになります。
柚本 寿二 箸/北國新聞出版局
2200円
あなたがこの特集を見てもし山についてもっとよく知りたいと思うならば、実際に行ってみるのが一番でしょう。どこの山も素晴らしいですが、石川県にお住まいならば、やはり一度は白山に訪れるべきでしょう。日本三名山の一つ白山には紹介しきれないほどたくさんの見所があります。お出かけの際には準備は万全に、くれぐれも無理はなさらないように。