「年男・年女」を読む

2023年は卯年生まれの人は、物腰柔らかで落ち着いた印象の人が多いそうです。

卯年生まれの作家の本を読んでみませんか?

予言された世界

落合 陽一 箸/小学館

1650円

1987年、世界の人口が50億人を突破。2022年には80億人を超えます。 落合陽一は研究者、メディアアーティストとして多方向に活躍。2020年からは金沢工業大学の客員教授にも就任しています。『予言された世界』は父落合信彦との初の共著。 主な同級生には俳優の長澤まさみ、松下洸平、など。

首里の馬

高山 羽根子 箸/新潮社

605円

1975年5月イギリスの女王エリザベス2世が夫婦で来日。 同じく5月田部井淳子が女性として世界初のエベレスト登頂に成功しました。 高山羽根子は富山県生まれ。第163回芥川賞受賞作『首里の馬』は孤独な人々の記憶と、沖縄の島の記録が、クイズを通してつながってゆく、感動作です。 同級生には作家の横関大、雨宮処凛らがいます。

三体

劉 慈欣 箸/早川書房

2090円

1963年1月北陸地方を中心に記録的豪雪となり甚大な被害をもたらしました。(三八豪雪) 劉 慈欣は発電所でエンジニアとして働くかたわら、SF短篇を執筆。 『三体』は中国のみならず世界中でベストセラーとなり、2015年、翻訳書として、またアジア人作家として初めてSF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞しています。 同級生には池井戸潤、京極夏彦、重松清などなど。

高橋源一郎の飛ぶ教室 はじまりのことば

高橋 源一郎 箸/岩波書店

990円

1951年、NHKラジオで第一回の紅白歌合戦が放送されました。当初は正月番組でしたがテレビ放送が開始された1964年(第15回)からは大みそかに移動、以降年末の恒例番組として定着しました。 高橋源一郎は1月1日生まれ。『さようなら、ギャングたち』で第4回群像新人長編小説賞優秀作を受賞しデビュー。『高橋源一郎の飛ぶ教室 はじまりのことば』は放送中のラジオ番組の冒頭の語りを集めたもの。 主な同級生には浅田次郎、夢枕獏、桐野夏生ら。

14ひきのあさごはん

いわむら かずお 箸/童心社

1430円

1939年、ジュリー・ガーランド主演の「オズの魔法使い」、ヴィヴィアン・リー主演の「風と共に去りぬ」が公開。 いわむらかずおは絵本作家。1983に出版された『14ひきのあさごはん』は130万を超えるベストセラー。シリーズ一番の人気作です。 同級生には漫画家のちばてつや、詩人の長田弘、作家のマーガレット・あとウッドなど。

苦海浄土 わが水俣病

石牟礼 道子 箸/講談社

836円

1927年5月21日、チャールズ・リンドバーグが大西洋の単独無着陸飛行に成功。 7月24日 芥川龍之介が睡眠薬を多量に飲んで自殺。 石牟礼道子は熊本県生まれ、水俣育ち。『苦界浄土』では工場廃水の水銀が引き起こした水俣病の患者とその家族の苦しみを自らのものとして、壮絶かつ清冽な記録を綴りました。今も読み継がれるいのちの文学です。 同級生には藤沢周平、北杜夫、吉村昭ら。

怠惰の美徳

梅崎 春生 箸/中央公論新社

990円

1915年12月、北海道で三毛別羆事件発生。日本史上最悪の熊害と評されることも。 梅崎春生は海軍体験を基にした『桜島』の成功で第一次戦後派の代表的存在となりました。『怠惰の美徳』は戦後派を代表する作家が、怠け者のまま如何に生きてきたかを綴った随筆と短篇小説を収録。真面目で変で面白い、ユーモア溢れる文庫オリジナル作品集です。 同級生にはむのたけじ、串田孫一、野間宏など

甘い蜜の部屋

森 茉莉 箸/筑摩書房

1320円

1903年12月ライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功。 文豪森鴎外の長女として生まれました。鷗外をはじめ周囲から溺愛されて育った森茉莉は「子どもがそのまま大きくなったような人」と評されほど、浮世離れした人物だったと言えます。その結果、独特の感性と耽美的な文体で才能を開花させます。『甘い蜜の部屋』は父と娘の濃密な世界を描き、泉鏡花文学賞受賞しました。 同級生には林芙美子、金子みすず、ジョージ・オーエルなど。

出家とその弟子

倉田 百三 箸/新潮社

572円

1891年5月来日中のロシア皇太子を警備中の巡査が斬りつけた「大津事件」 が起きます。近代化へようやく歩みだしたばかりの日本を大きく揺るがしました。 倉田百三は広島県生まれ。『出家とその弟子』は親鸞とその弟子唯円を描いた戯曲。歎異抄をベースにしながらもキリスト教の影響を強く受けている。当時の青年たちを中心に大ベストセラーとなり、世界各国で翻訳され、ノーベル賞作家ロマン・ロランにも絶賛されました。 同級生には直木三十五、画家の岸田劉生、マラソン選手の金栗四三ら。

思い出のスケッチブック  『クマのプーさん』挿絵画家が描くヴィクトリア朝ロンドン

E・H・シェパード 箸/図書刊行会

2860円

1879年、コレラの大流行で全国で死者が10万人を超える、明治以降最大の流行となりました。 E・H・シェパードはロンドン生まれ。A・A・ミルンの「くまのプーさん」シリーズの挿絵作家。学生時代からイラストや風刺漫画を描き、1976年死去のニュースは日本でも報じられました。 同級生にはイギリスの作家E・M・フォスター、永井荷風、正宗白鳥、画家のパウル・クレーなど。

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