お笑い芸人たちの尖った感性に触れられる10冊。
若林 正恭/著 文藝春秋
759円
オードリーの若林正恭によるエッセイ第3作。人見知りで世間をナナメに見てきた若林氏の内面の変化が綴られています。人見知り芸人として名をはせていた若林氏がどのようにナナメに物事を見ていたのか、どのように世界を肯定できるようになったのか、深い共感を覚えるエピソードでいっぱいの、生きる勇気をもらえる一冊です。
岩井 勇気/著 新潮社
1,320円
ハライチの岩井勇気の初のエッセイ。岩井氏の日常を切り取ったエピソードで編まれていますが、事件らしい事件は本当に起きません。歯医者の予約の話とか、組み立て式の家具と格闘する話とか。しかし、岩井氏の独特な視点で切り取られた日常は、独特の味が出ていて面白い。居心地の良さの中に少しの毒を感じる、そんなエッセイ集です。
山里 亮太/著 朝日新聞出版
682円
南海キャンディーズ・山里亮太の青春記。天才であることを願い、そうではない自分に気づいた山里氏の努力と戦いの日々を描いたエッセイです。とはいえ、氏の「努力」の中身には底知れぬ非凡さを感じてしまいますが。ネガティブな感情までも前に進む力に変え、血のにじむ努力を重ねるストイックさは、社会人すべてが範とすべき姿かもしれません。
サンドウィッチマン/著 赤ちゃんとママ社
1,100円
サンドウィッチマンが、育児や家族の悩みに答える相談本。月刊『赤ちゃんとママ』に連載の「サンドウィッチマンの育児相談」の書籍化です。なぜ彼らにこんなコーナーを?と思わずにはいられませんが…実際の育児に役立つかは議論の分かれるところですが、とにかく面白い!勢いで悩みなど吹き飛んでしまうのかも。
川島 明/著 文藝春秋
1,320円
麒麟・川島明がプレイした50のゲームについて、その体験や思い出を語ったエッセイ。ゲームファンなら誰もが知っているような名作から、あまり知られていない隠れた名作まで、幅広い作品が取り上げられています。川島氏がそのゲームを通じて感じた思いや考え、そして時代背景や文化についても触れており、同年代なら共感の涙を流すことでしょう。
山内 健司/著 扶桑社
1,430円
かまいたち・山内健司、初のエッセイ集。山内氏の半生が、愛猫の「にゃんじ」の視点で描かれています。M-1やキングオブコメディでのブレイクや内幕、コンビ結成のエピソードなど、画面上では見られない山内氏の思慮や熱意を垣間見ることができます。特に相方への思いについての一編は、胸が熱くなること必至。ファン必携です。
吉田 敬/著 幻冬舎
737円
ブラックマヨネーズの吉田敬が、天才コラムニストとしての一面をいかんなく発揮したエッセイ集。ブラマヨのネタ通りの、吉田氏のヤカラ具合が存分に味わえます。あらゆることに毒を含んだ視線を向ける一方で、いろんなことに感謝しているという、氏の人間性の複雑さがうかがえる中、ごく時々「なるほど!」と腑に落ちる話がでてくるのは絶妙な塩梅といえるでしょう。
錦鯉/著 新潮社
1,430円
錦鯉のふたりによる自叙伝。遅咲きの芸人コンビが、長すぎる下積み時代からM-1を経てのブレイクまでを対話形式で語ります。長谷川氏の突き抜けすぎて破綻しているとしか思えない生活で爆笑し、渡辺氏の深すぎる相方愛に癒され、時々出てくる真剣なお笑い論に熱くなれる、いろんな味のするお得な一冊です。
じろう/著 ヨシモトブックス
1,375円
シソンヌ・じろうによる「妄想」短編小説。会ったこともない女性の写真だけを見て、妄想だけで彼女たちの人生を描いたという、コンセプトからして妙な気持にさせられる短編集です。笑いや感動だけでなく、狂気もはらんだ、じろう氏の独特の感性が光ります。描かれた女性本人の感想も掲載されていて面白い。ずっと読んでいたくなる、不思議な一品です。
ビートたけし/著 小学館
880円
お笑いのレジェンドたるビートたけしによる、芸能界の内幕本。雑誌コラムの単行本です。2019年刊行の時事ネタ本ではありますが、たけし氏ならではの世相の斬り方には唸らされます。当時はお笑い芸人の闇営業問題が取りざたされた時期でもありました。その中でたけし氏が語る芸人の在り方・テレビ業界の行く末。その忖度のなさは、やはり面白い。