秋の夜長に合わせて、「夜時間」を過ごす本を用意しました。
知念実希人/著 集英社
924円
「真夜中の解体魔」・・世間をにぎわせる猟奇犯によって婚約者を殺められた救急医と、事故によって彼女のもとに運ばれてきた重傷の少年。二転三転する疑心暗鬼が、時間を忘れさせるミステリー。
恩田陸/著 新潮社
880円
高校生活最後を飾るイベント、全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通す「歩行祭」。このイベントにひとつの決意を持って臨む貴子を中心に、青春時代特有の複雑な感情が、80キロに及ぶ夜の道行きの中で、少しずつほどかれてゆく。
酒井絢子/著 偕成社
1,100円
昨晩、男の子に起こった不思議な出来事。おかあさんがいないという、かわいいくまの子と一緒に、おかあさんを探すために夜の町を歩く・・。くまの子によりそいながら、「夜」というさみしげな時間を男の子は冒険する。
宮沢賢治/著 KADOKAWA
660円
宮沢賢治の文学世界における、最高傑作にして未完の物語。少年ジョバンニと親友カムパネルラが、天の川銀河を鉄道に乗って走る。その中で出会う人々との邂逅を通し、「ほんとうのさいわい」のあり様を自問するのだが・・。
長野まゆみ/著 河出書房新社
1,650円
「銀河鉄道の夜」は未完の物語とされている。だからこそ、読み手によって解釈があり、枝葉を広げるように様々なストーリーが展開されていく。これは、ジョバンニの相方として、銀河鉄道の道行をともにするカムパネルラの視点で織りなされる物語である。
大沼紀子/著 ポプラ社
682円
都会の片隅にある、真夜中だけオープンする不思議なパン屋。それゆえか、訪れる客は総じていかにもワケありで珍妙な人ばかり。そんな入り組んだ人間模様にあっても、「うまいパンは、平等にうまい」と言うのが、店主のモットーである。
安倍夜郎/著 小学館
968円
新宿のとある片隅に、午前0時から7時まで開店している小さな「めしや」がある。人呼んで「深夜食堂」。4品だけというメニューではあるが、客の注文に合わせて店主が料理を用意してくれる。客にとっての思い入れのある料理が、その人となりと人生を語りながら、夜は更けていくのである。
裏モノJAPAN編集部/編 鉄人社
836円
偉業を成し遂げた人物たちの言葉よりも、リアルな体験を経てきた隣人たちの言葉の方が身に染みるものである。たとえそこに、偉人たちのような高尚な意志はなくとも、身近に寄り添ってくれるような、等身大のまごころが見え隠れしている。
長谷川あかり/著 KADOKAWA
1,760円
慌ただしかった一日を終え、その日の締めを飾るのは「夜ごはん」である。心をいやす一番大事な時間でありながら、クタクタになった体では、その準備がどうしても億劫に感じてしまう。そんな自分に「おつかれさま」と、手軽に声をかけてくれるようなレシピ集。
リュウジ/著 扶桑社
1,100円
秋の夜長、そして、深夜ともなれば小腹も空くもの。そんな欲望を満たし尽くす、背徳にあふれたレシピ集がここにある。明日のことなど考えずに、真夜中という時間をともにする一皿が、今はただ必要なのだ。